劇症型溶連菌感染症は、A群溶血性レンサ球菌と呼ばれる細菌が原因で発症する重篤な感染症です。
メディアでは「人食いバクテリア」と呼ばれることもあり、その名の通り、非常に進行が早く、致死率の高い病気として知られています。
目次
1. 症状と特徴
劇症型溶連菌感染症は、突然高熱、発疹、四肢の痛み、意識障害などの症状が現れます。expand_more症状の進行が非常に早く、数時間から数日で多臓器不全に陥り、死に至ることもあります。
主な症状
- 高熱（39℃以上）
- 発疹（猩紅熱様、紫斑など）
- 四肢の痛み、腫れ
- 意識障害
- 血圧低下
- 呼吸困難
2. 感染ルート
A群溶血性レンサ球菌は、咽頭炎や皮膚感染症など、比較的軽症の感染症の原因菌としても知られています。expand_moreこれらの感染症が重症化し、血液や筋肉などの深部組織に侵入することで、劇症型溶連菌感染症を発症します。expand_more
主な感染ルート
- 咽頭炎からの感染
- 皮膚感染症からの感染
- 手術や外傷による傷口からの感染
3. 致死率と治療
劇症型溶連菌感染症の致死率は、約20～30％と非常に高いです。expand_more早期診断と早期治療が重要であり、抗菌薬と輸液、人工呼吸器などの治療法が行われます。
早期診断のポイント
- 上記の症状がある
- 溶連菌感染症の既往歴がある
- 免疫力が低下している
4. 予防
劇症型溶連菌感染症を完全に予防することは難しいですが、以下の点に注意することで感染リスクを軽減することができます。
- 咽頭炎や皮膚感染症などの軽症感染症を早めに治療する
- 手洗いなどの基本的な感染対策を徹底する
- 免疫力を高める
5. まとめ
劇症型溶連菌感染症は、早期診断と早期治療が重要な病気です。上記の情報を知っておくことで、少しでも早期発見・早期治療につながれば幸いです。
参考資料
- 厚生労働省：劇症型溶血性レンサ球菌感染症: https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-06.html
- 国立感染症研究所：劇症型溶血性レンサ球菌感染症: https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/341-stss.html
